井戸チャ通信(04) 「公的機関による無断リンクの禁止について」

香陸
「無断リンク禁止が常識になったら困るから」といってリンクフリーを積極的に掲げる人もいるわけだけれど、それについてはどう考えてますか。

セミマル
その点については、相手が誰かによるところもあるかな。

香陸
というと?

セミマル
個人か否かという点は大きいんじゃないかと思う。参考になりそうな記事を貼るから、ちょっと待って。
「企業や官公庁などの団体のWebサイトにける無断リンク禁止条項の問題と、個人のWebサイトにおけるそれとは明確に区別することを踏まえないといけない」(http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20061020.html#p01
香陸
そこか。

セミマル
うん。香陸さんはたぶん、相手が個人の場合を想定してるんじゃないかな?

香陸
そうだね、じゃあ、二部立てでいきましょう。


【公的機関による無断リンクの禁止について】

香陸
こちらは個人的な感想としては「ナンセンス」の一言に尽きてしまうのだけれど、たぶん、セミマルさんもそうなんじゃないかな。

セミマル
無断リンク禁止を掲げる公的機関ってアホだよねっていう意味でいいの?

香陸
そういうことです。

セミマル
んじゃ、自分もやっぱりナンセンスだよねって立場になるかな。

香陸
アホとまではいわないにしても、あまり現状の Web のあり方に則していないという感じかな。

セミマル
うん。でも、Web に慣れ親しんでない人にとっては、仕方のないことなのかもしれないね。自分たちの常識がまったく通用しないわけだし。

香陸
そこでまずはもっとも大きな枠組みの話からしたいと思うのだけれど、つまり、WWW のデザインということだけれど、これはもう明らかにリンクフリーが前提になっているといっていいわけでしょう。

セミマル
それはそうだね。

香陸
そもそも「リンクフリー」という語が奇妙な和製英単語であって、リンクが自由になされても良いか否かが問題になること自体がおかしいという話もあるよね。

セミマル
それも有名な話としてあるよね。

香陸
グーグルみたいな強力な検索エンジンがあると、大雑把な言い方になるけれど、WWW自体がひとつのデータベースという考え方もできてしまうわけで、実際、いま Web に親しんでいる人たちの発想というのは、ほぼ、そういうものじゃないかと思うのだよね。

セミマル
そうだね。少なくともヘビーユーザーはそういう考えだと思う。

香陸
そういう立場からすると、「ディープリンクはやめろ」といったような発想自体がナンセンスというのはすごいもっともだと思うよ。「ディープ」もなにも、トップページもディープページもほぼ等価という考えだね、そこにある階層性は非常に些細なものとして把握されてしまう。

セミマル
そうだね。無断リンクを禁止する人たちの側からすると、こちら側にいるわれわれの持っている感覚というか、前提知識みたいなものが共有できてないから「無断リンク禁止!」みたいな発想になっちゃうのかもね。

セミマル
このあたりは、教育やそれによるメディアリテラシーの向上とかの話が絡むだろうから、何年かしたら状況がだいぶ変わっているかもね。

香陸
変わると思うなあ。実際、近頃はそういうことを主張するサイトは少ないのじゃないかな?

セミマル
そうだね。だいぶ減ってはきてると思うな。

香陸
最近だと愛知万博あたり?

セミマル
一番印象に残ってるのは、愛知万博だね。

香陸
冒頭でセミマルさんに指摘されたとおり、僕の意識としては、そういう原則的な側面の問題はそれほど神経質にはなっていないし、どちらかというと楽観的です。 つまり、たとえ有害と思われるサイトからリンクを張られるのであっても、原則としてリンクというのは自由にされて良い、という発想は常識になるだろうと思っています。

香陸
僕が問題に思うのは(いままでにも何度か言っているけれど)、そういう技術的な水準で解消できる無断リンク問題ではなくて、ローカルコミュニティや個人サイト間での無断リンクをどう扱うかということです。いわゆる、「儀礼的無関心」と呼ばれる事柄に関わる領域にあるものになります。

セミマル
おk。んじゃ、第二部いってみようか。

[PR]